食育100レシピ

8.好き嫌いは慌てなくてOK!

Keico

好き嫌いを目の前にして慌てないために!まずはここをしっかり理解してあげましょう😊

好き嫌いの原因には、味覚のこ〜んな秘密が隠されてたんです。
この秘密を知って理解してあげることで、なんで食べないの!?もう!とモヤモヤした気持ちから『え!?そうなの?すごいじゃん!』というふうに、子どもの好き嫌いに対する見方が180℃変わるはず!
大人もそうですが、子供は特に甘いものって大好きですよね。それもそのはず!味覚にこんな秘密があったからなんです…

はじめに

Keico

こんにちは!
イライラの子育てで自己嫌悪だった私でも、親子でまるごと幸せになれた食育100レシピ
をお届けしています🕊✨ 食育レシピ作家のKeicoです
親子がしあわせになる食育のヒントを詰め込んで毎週火曜日と木曜日に投稿中です!
今回は食育レシピ8/100!
お子さんの好き嫌いも親子で丸ごと楽しむための秘訣をガッツリまとめました笑
これからどんどん投稿していきますので他の記事もチェックしてみてくださいね♡

子どもの味覚に秘密があった!

新生児期の味覚


味蕾(味覚をキャッチして脳に伝えるアンテナ)は、お母さんのお腹にいる時からでき始めていて、新生児は約1万個と、一生の中で一番多くの味蕾を持っています。

それはなぜかというと、生まれたての赤ちゃんは自分で食べ物を選ぶことができないので、口に入ったものが自分の生存のために必要なものか、そうでないものかを本能でしっかり判断して自分を守るためと言われています。

赤ちゃんや子どもの味覚はとても繊細で敏感で実は大人よりも実は旬の味を感じ取れたり、出汁の味の違いなど繊細な部分もわかったりするのはこのためなんですね。

味覚の基本はこの5つ!

旨味、塩見、甘味、酸味、苦味を合わせて「五味」といいます。



舌には味覚をキャッチして脳に伝えるアンテナのような役割の味蕾というものがあります。
味覚の5つの味(甘み、塩味、うまみ、酸味、苦味)をそれぞれ感知する受容体があり、そこから味覚神経を通じて大脳に甘い、すっぱい、苦いーと言った味覚情報が伝わります。

このアンテナの強度は個人差があり、苦味に敏感な人、甘味に敏感な人、など違いがあるということも知っておいてくださいね。

同じトマトを食べてもすっぱいという子もいたり、甘いという子もいたりするのもそのためなんです。

味覚に隠させた秘密!


この5つの味覚は脳に伝える信号の役割を持っていて、
🟡「甘み」「脂肪味」は、エネルギー源である糖や脂肪の存在を知らせる信号
🟡「塩味」はミネラルが存在してるよーということを知らせる信号
🟡「うま味」は体に必要なタンパク質が存在しているよーということを知らせる信号

この信号を本能的に脳でキャッチして判断しているんです。

つまり、甘味、脂肪味、旨味は、生きるために必要な3大栄養素(糖質・脂質・タンパク質)を脳に知らせる信号でもあったのです。

【糖質】は、味覚でいう甘みの部分
母乳も甘みと脂肪味でできていますよね!だから母乳は安心できて大好きですし、おやつも大好きなんです。

【タンパク質】は味覚でいう旨味の部分
油や旨味の多いもの、唐揚げとかハンバーグも子供たち大好きですよね。それもそのはず、三大栄養素のうちの脂質とタンパク質だから本能的に好むんです。

塩見、塩味のものも好む傾向にありますが、それは、塩は海水からできているように、それは本能的に生きるために必須の【ミネラル】 を求めているからなんです。

だから子どもは「甘み」「うまみ」「適度な塩味」「脂肪味」が大好きなんです。
それに対して、子どもたちには生まれた時から本能的に苦手とする味があります。

それが、苦味と酸味

なぜなら 
🟡『苦味=毒を含んでいる危険な食べ物』という信号
🟡『酸味=腐敗した食べ物』という信号

として、「苦味」は毒、「酸味」は腐敗していると認識する本能が備わっているからなのです。
幼い頃はこの2つの味が苦手な子どもが多いのはこのためなんです。

野菜の約7割は苦味がありますので、野菜嫌いな子がどうしても多くなるのは当然の反応なのがわかりますね。

このように、小さい子どものうちに好き嫌いが多い理由の一つとして、こういった本能的な反応からくる「子どもの頃の味覚」にも要因があるということを知っておいてほしいのです。
(※また見た目の色や形でも本能的に、警戒して食べず嫌いということもあります)

この味覚の秘密を知ると、なんで野菜食べないの!?もう!とモヤモヤした気持ちから『自分を守る本能をちゃんと発揮しているんだね!すごいじゃん!』というふうに、子どもの好き嫌いに対する見方が自然と変わってきませんか?


だから言って、甘み(糖質)と旨味(タンパク質)など好きな味のものばかりでは、成長に必要なビタミン・ミネラル、食物繊維など他の栄養素が不足したり、食べられないものが多すぎると、食事が辛いものになったりしますよね。

ではどうすればいいのか?が問題です・・・

大丈夫です!
そのアプローチ法を2つご紹介します

アプローチ法は大きく2つ!

味覚の幅を広げる2ステップ

味覚の幅を広げていくための2ステップをご紹介します。

まず最初のステップは、質の良いものを選ぶ知識を持つ

🟡 甘味:ごはん・穀物類・野菜・果物・糖類など
🟡 旨味:お肉・お魚・卵など
🟡 塩見:塩・そのほかの調味料など

命ある食材や調味料など質の良いものを味わう経験を通して、本物の味や匂いを記憶に残していく

次のステップは、『楽しい』を通して、子どもの意識改革▶︎味覚を育てる
🟡『苦味=毒を含んでいる危険な食べ物』ではなく、カラダが元気になる食べ物だよ!
🟡『酸味=腐敗した食べ物』 ではなく、おいしい味の一つなんだよ!

ということを経験を通して学んでいくことが、味覚の学習の2ステップです。

この2ステップをもう少し踏み込んでお話ししていきますね。

1.質の良いものを選ぶ知識をもつ

🌸質の良いものを選ぶ知識を持って上手に味覚の幅を広げていく
別の問題として今の時代は、物の大量生産・便利さを追求した結果、その代償として原材料である糖や油の質が下がったことにも、味覚を育てる上で弊害となる問題があります。(人工甘味料やトランス脂肪酸など)
残念ながら私たちの味覚は、3大栄養素のうちの【糖】や【脂質】の質の良し悪しまでは、本能的には見分けられないのです。

だからこそ、知識をしっかり身につけていくこともとっても大事

この味覚は、成長に伴って自然に獲得していくものではなく、「学習」しながら3歳までに味覚の土台ができ、9歳までには完成すると言われています。大切なのは、離乳食期〜幼児食期。まずはこの時期に、質の良いものを選ぶ知識を持ってうまく味覚の幅を広げていくことを意識していきましょう。

合わせて読む ▶︎質の良い食品の見分け方

2.「楽しい」を通して味覚を育てる

🌸「好奇心」「楽しい」を通して味覚を育ていく

がんばるママ

ちゃんと野菜も食べさせなきゃ!
子どものうちにいろんな味を経験させなきゃ!

というふうに、ママが必死になって本能的に嫌いな苦味や酸味を体にいいから食べなさい!なんで食べないの!と反強制されば、記憶の中にそれは深くマイナスに刻まれ、逆にもっと拒否をするという結果になりかねません。

そうすると 、成長段階での自然な反応からくる一時的な『嫌い・食べない』だったのが、そういった経験で味の学習をしてしまうと、長期的な『本物の嫌い』になってしまうわけなんですね。

【味覚の学習】に最適な時期は、0歳から3歳のころの離乳食期〜幼児食期。
生きた素材の持つ本来の味を食をたくさん経験させてあげながら「本物の味覚の育てること」が大切だと言われています。
それと同時に大切なのが、楽しい体験や楽しい食卓を通して、味覚の幅を広げていくということです。
なぜなら、味覚と記憶は深く関わっているからです。

【離乳食期の赤ちゃんの場合】

生後6ヶ月頃(離乳食スタート頃)は、新生児の頃と比べてだんたんと味覚が落ち着いてくる頃です。

少し苦味のある野菜や、赤ちゃん用の青汁なども抵抗なく口に入れる時期なので、まだ好き嫌いが顕著に出てくる前の、なんでも口に入れてみたい!という好奇心の高いこの時期は、味覚の学習スタートとして最適な時期です。幅広い味を経験させてあげると、それは味の記憶として味覚が記憶に定着していきます。

なので
✅砂糖などのダイレクトな甘みではなく、自然なごはんやお野菜などの自然な甘味を
✅刺激の強いアミノ酸等の旨味ではなく、お出汁や素材の持つ自然な旨みを

体験させてあげましょう。

ですが、前提として、まだ他の味よりも母乳の方が好きだったり、母乳だけを飲んでいたいお子さんもいたり、まだ消化機能が整っていなくて、食べたてみたいという欲求がまだなかったりと個人差はありますので、離乳食を早く始めて頑張って味覚を育てなきゃーと焦る必要はまったくありませんよ。 

それよりも、赤ちゃんが食べてみたい、触ってみたい、口に入れてみたいと言ったサインを出すまでゆっくり待ってあげることがオススメです。
なぜなら、その食べたいという赤ちゃんの『意欲』や『好奇心』こそが、味覚を広げながら食を楽しむスタートラインだからです。味覚の幅を広げるのはそれからでも十分遅くはありませんし、その方がうまくいきます。

【幼児食期のお子さんの場合】

1歳半〜2歳頃からは自己主張が出始め、五感が敏感になる時期でもあり、これが好き、これが嫌いなど味の好みもどんどん出てくる、まさに味覚の遍歴期
この時期の大切なポイントは、ママも子どもも【食を苦行にしないこと】です

とはいえ、つい一生懸命になりすぎて
こんな声かけしていませんか?

✔︎『ちゃんと食べなさい』
✔︎『急いで食べなさい』
✔︎『座りなさい』
✔︎『食べてしまいなさい』
✔︎『食べないとおやつはないよ』

これでは、完全にママも子どもも苦行になってしまいますね(苦笑)

この好き嫌い・偏食のピークは4歳頃まで続くことが多いのです。こんな状態を数年も続けていてはヘトヘトになってしまいます。それに、この時期のお子さんは、理論(〜だから)や義務(しなきゃ)よりも、「楽しいこと」が脳と味覚を育てる時期
だからこそ、この時期をママ自身ががんばりすぎず、料理もラクに、食卓をゆったり過ごせることこそを大切にしてもらいたいのです。

好き嫌いがあったり、もともと少食なお子さんに、『どうして食べないの?』『食べれないと明日のおやつはなしよ!』『早く食べなさい』『また残してる!』こう言った言葉はNGワードです。

なぜならこう言った言葉がけを繰り返すと、自分は、食べられない、自分が少ししか食べられないという劣等感にも似たような感情を持ってしまいます。味覚を育てるどころではありませんね。

そして、こう言った状況が続くと、お母さんは子どもの栄養のためにと良かれと思ってしていることだとしても、「ごはんの時は、お母さんが怒っている」と感じてしまう子もいます。

どうしても、人は無意識のうちに欠けていることに目を向けがちな生き物です。

例えば、苦手な野菜をまた残してる・・・と言ったように。
食べなかったものに目を向けると、『また残してる!』『食べてない!』と心配になったり食事の時間がストレスになったりと悪循環です。

そして、それはお父さんお母さん自身のストレスになるだけではなく、それを受けるお子さんにとっても食事の時間は嫌な時間 食=楽しくない と言った認識を与えてしまうことになります。

そうすると 味覚が育たないどころか、将来的に摂食障害という事態にもなりかねません。

生きている限り続く1日3度の食事だからこそ、それがストレスなものになっては辛いことですし、もったいないこと。なので、まずは、「ない」ではなく「ある」に意識を向けていきましょう♪

具体的な方法は、こちらでもご紹介しています☺︎
▶︎合わせて読む|食育レシピ4/100食卓を楽しむ実践③【今に意識を向ける】

親子でできる食の楽しみ方のアイディアとして、お買い物に一緒に行って食材を選んでもらったり、ちょっとしたお手伝いを通して食の体験を楽しんだり、食卓での声かけなどを通して「食べてみたくなる環境をつくる」。そうして小さな「できた!」「楽しい!」を積み重ねていくことが、お子さんの成長過程の中で味覚の幅を広げるのみならず、自立の心を育てることにもつながっていきます♪

楽しく食べる魔法の声かけ

Keico

その上で、どんな声かけにすれば楽しく味覚を広げていけるでしょうか?

味噌汁のお汁は全部飲めたねとか、野菜も一口食べれたね!と、食べたものに意識を向けて声かけを変えていくと、お互いのストレスも減ってちょっとした工夫で『食べてみようかな』という気にさせることもできますよ。

ほんの一部ですが、効果のあったおすすめの声かけをご紹介しますね♪

🟡無理してなくて大丈夫よ〜☺︎

🟡どんなところが好きじゃない?

🟡アリさんくらい小さいお口でちょっとだけ食べてみようか♪

🟡食べられたね!すごいっ

🟡お魚食べると仮面ライダーみたいに体が強くなるよ♪

🟡お野菜食べたらおひめさまみたいにお肌がきれいになるよ♪

と言った子どもの目がキラキラ輝くような、ちょっと食べてみようかなと思いたくなるような声かけをぜひ試してみてくださいね✨

とりわけレシピ8/100


味覚の幅を広げる最初のレシピにおすすめ!優しい酸味で子どもにも食べやすい大人気の野菜料理です。
野菜も思わずパクパク食べちゃう!給食でも人気の春雨サラダ|バンサンスー

まとめ・次回予告

『好き嫌い・偏食の時期』も味覚の幅を広げながら親子で楽しんで過ごすためのアプローチ法2つと、魔法の声かけをご紹介しました。

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次回は、➡️食育レシピ9/100
 食べるのが好きになる7つのお手伝いの2つ目
 『旬の食材を賢く取り入れる』 旬がもたらす3つのメリット をお伝えします。