私が今のお仕事で、開業するに至った経緯をお話ししたいと思います。
第1話では、35歳で初めて母になり、奇跡・幸福を感じつつ、正解のない子育てに葛藤していた頃を振り返ってみたいと思います。今同じように苦しんでいる方にとって、勇気が出たり、自分だけじゃないと思ってもらえたら嬉しいです。
1. 自分より大切な存在に出会えた・・・奇跡。
出産はまさに、自分より大切な存在に出会えた奇跡でした。
35歳の頃
子どもはもうあきらめよう・・・
子どもを授かりたい・・・
2つの想いの間が入り混じり、葛藤する日々を過ごしていました。
『やっぱり子どもがほしい・・・・』
その想いとしっかり向き合うために、仕事が波にのりこれから昇進というチャンスを捨て、大好きな“食”の仕事も辞める決意をしました。
それから地元に戻り、田舎暮らしをはじめます。
それから1年後、ようやく念願の我が子を授かることができました。
嬉しさと感動
生まれて初めて味わう感情をおさえきれず、産婦人科の診察室をでて嗚咽が出るほど涙したあの日。
命を授かることは、
こんなにも尊く幸せなことなんだ・・・
この命はぜったいにわたしが守る!そう誓いました。
とても感動的な奇跡のはじまりでした。
2. こんなはずじゃなかった・・・
そんな想いで授かった我が子。
“この子は絶対に私が守る”
“この子を幸せにする”
そう思っていたにも関わらず、いざ子育てが始まってしまうと初めてのことのオンパレード。
分からないことだらけで、次から次へと起こる悩み、毎日必死でひとり育児。子どもの成長を楽しむ余裕もなくあっという間にすぎる日々。一日が終わるのが本当に早く、気づけば365日。
私、こんなんでいいのかなぁ…
子どもを愛しているのに、心から笑顔になれない自分。
孤立していく感覚。
それでも、やっぱり子どもの成長がいちばんの幸せでした。
3. 子育ては一人でやるつもりでいてくれ!
長男が1歳の誕生日に、2人目の新しい命の存在を知った時の喜びは今も忘れません。
しかし、臨月を迎える頃、夫の思いがけない言葉が私の心に突き刺さりました。
「子育ては一人でやるつもりでいてくれ」
衝撃でした・・・
衝撃すぎて反論もできず
その言葉をまともに受け止め、出産後、2歳差育児に奮闘しながらも夫や周りにも頼ることができませんでした。
マイナスな感情を押し込め、次第に家庭内はギクシャクしていき、感情のコントロールができなくなって、ついには子どもに感情的に当たってしまうこともありました。
子どもの心を傷つけていたことにも気づけていなかった自分に自己嫌悪・・・
そんな悪循環を繰り返し、周りから心配されるほどの精神状態にまで落ちてしまい、顔が腫れ変形するほどの皮膚トラブルの症状もではじめました。
その当時はその原因がストレスだとは気付かず、
ただただ・・・
手探りの子育てに自信が持てなくなってしまいました。
もう自分らしく生きていけない・・・
そんな想いに駆られ、わたしの頭の中に『死にたい』という文字がよぎるようになりました。
『死ぬ』か『離婚』か・・・
そこまで自分を追い詰めてしまっていました。
4. わたしに変わる勇気をくれた息子のことば
何かにすがるように子育て情報に飛びつき、ありとあらゆる育児書を読みあさり、学んだつもり、わかったつもり、できているつもりになっていた3年前のわたしに、こんな出来事がありました。
当時 長男が3歳 長女が1歳になったある日
「僕、お母さんに毎日怒られてばっかり・・・」
「おかあさんは、眠いから怒ってるの?だいじょうぶ?おかあさん」
笑顔がなくなり、涙を浮かべながら悲しみの声で訴える長男。
「え!?毎日?そんなに怒ってる?」
自分では怒っているつもりではなかったんです。
ただ、一生懸命・・・いえ『必死』でした。
いい母親でいなきゃ・・・ちゃんと教育しなきゃ・・・
だけどそのことが逆に、息子の心を知らず知らずのうちに傷つけてしまっていたことに気付いたんです。
子どもを傷付け、後悔を続けるような子育てはしたくない!
このことがきっかけで本気で変わる決意をしました。
どうしてイライラしてしまうんだろう
怒りたくないと思っているのにどうして怒ってしまうんだろう
どうしてこんな言い方をしてしまうんだろう
なんで、思うようにできないんだろう・・・・
なんで、変われないんだろう・・・
そして、ある大切なことに気付きました。
子どもたちの心の動きや些細な変化、考え方
わかっているつもりで、わかっていないことがたくさんある!!!
そういうことに、気づかなければいけない。
(ということを、わかっていなければならない。)
具体的な背景をいれる・・・
学んだつもり、わかったつもり、できているつもりになっている。
実はそれがいちばん怖い!!ということ。
だからといって、自分がどうすればいいのか分からない・・・
決意はしたものの、どう自分を変えればいいのか分からない・・
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
長くなってしまうので、次回に続きます。
次は、私が自分自身を変えるきっかけとなった「出会いと決断」についてお話しします。